ヨコサカタツヤ個展「MOB」

MOB
透明なレイヤーの向こう側で、静かに佇むモチーフたち。
それらは、はるか昔に滅びた文明の痕跡のようでありながら、
私たちが日常の中で触れてきた、ごく身近なイメージです。
アニメ、乗り物、都市の景色、玩具、広告、誰かの記憶の断片。
ヨコサカは、これらをホワイトキューブの中に“発掘物”のように並べました。
遥か遠い文明の土器に心を揺さぶられるように、
あなたが、誰かが過ごした時間の痕跡にも、等しく価値が宿っています。
歴史に名を残さない個人の記憶も、ひとつの壮大な人類史なのです。
──
「始まりと終わりのカットの間を描くこと」
アニメーション制作に携わったヨコサカは、その衣服に人生を重ねます。
起点と終点は決まっている。
けれど、その「あいだ」をどう動き、どんな時間を通過するかは、
描く者に委ねられている。
文明も、人生も、いつかは終わりを迎える有限なもの。
だからこそ、その過程には無数の選択と、自由が存在します。
どのように生き、何を愛し、どんな風景を記憶に焼き付けていくのか。
──
重なり合う透明な層は、過去と未来を、あなたと世界を繋ぎます。
「一人ひとりの人生そのものが、ひとつの文明のように尊い」
その静かな祝福を受け取ってください。
あなたの人生も、無数の共有記憶で出来ていていい。
今回の展示は、あなたの展示です。
▼Artist


ヨコサカタツヤ
(https://www.instagram.com/yokosakatatsuya/)
ヨコサカタツヤは、コロナ禍の真っ只中、画材屋に行くこともできず、家にあるもので様々な試みを行っていた。描き損じて放置したままになっていたキャンバス、書類が入っていたクリアファイル、手に取れるものを使って、人類が滅んだ後の風景を描いてみようと試みる過程でセル画の技術を応用しながら、たどり着いたのが、近年発表してきたキャンバスにセル画を重ねて完成される作品たちである。
そこでは、自分の原風景だというアニメ的な風景が、人類滅亡というコロナ禍において文字通り未知への恐怖が生み出した想像と接続しその後に制作された作品たちへと繋がっていく。
アニメの共通言語に絡めながら、コロナ禍以前の人類をアクリル板の向こう側に閉じ込め、古代遺跡の発掘品の一つのようにアートピースとして完成させている。
「共感性に頭を巡らせること、その巡らせ方の軌跡に、新しさと快感を見出せたら良いなと思います」という作家の言葉の通り、共感性の土台にある様々なカルチャーの要素をミックスして生み出される作品たちは、鑑賞者に懐かしさとともにどこかユーモラスな新鮮さをもって届けられる。
▼展示会情報
【Date】2026/7/4(Sat) – 7/25(Sat)
【Open】12:00 – 19:00
【Close】Monday
【Location】TERRADA ART COMPLEX II 3F, 1-32-8 Higashi-Shinagawa, Shinagawa-ku, Tokyo 140-0002

