EXHIBITIONS & FAIRS

鎌田友介個展「Japanese Houses」



鎌田友介個展
「Japanens Houses」


2025年8月30日(土)よりGoyo Gallery(TERRADA ART COMPLEX Ⅱ 3F) にて、GALLERY SOAP(北九州)宮川敬一氏の協力を得て、鎌田友介個展「Japanes Houses」を開催いたします。

アートフェアのブースを通り抜ける最中に鎌田友介の作品と出会った瞬間、「上手い作家だな」という印象を受けた。同時に心にわずかに生じた違和感のような引っかかりが私の足を止め、ふたたび作家の作品へと足を運ばせた。その印象は、見返すうちに単なる技術的評価を超え、より深い問いへと変容していった。

鎌田は、異なる土地と時代に存在する日本家屋という建築様式を通じて、近代以降の日本と世界を結ぶ複雑な歴史の層を掘り起こしている。

その実践は、国内的な「記憶の継承」に留まらない。むしろ、世界の複数の地域に刻まれた日本近代史の痕跡を接続し、歴史の忘却に抗いながら、他者と共有できる「対話の場」をひらく。鎌田の作品に対峙するとき、鑑賞者は日本の問題としてのみならず、グローバルな歴史の課題を突きつけられる。

ゆえに彼の創作は、単なる「巧みさ」にあらず、歴史と現在を往還している。鎌田は、現代アーティストとして自己の内面を掘り下げると同時に、存在する社会との関わりを問い直す実践を続け、その姿勢と作品は常に鋭いメッセージを帯びている。

弊ギャラリーは、日本のアーティストが国際的な舞台で発信し得る最前線を示すことを理念に掲げている。その意味において、鎌田友介の展示を実現できることは大きな誇りである。ぜひ多くの方に会場に足を運んでいただき、彼の作品がもたらす「国際的な歴史の交差点」としての体験を共有していただきたい。


▼出展作家

鎌田友介(https://www.instagram.com/kamatayusuke/)

1984年11月14日生まれ

 2011 東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業 
2013 東京藝術大学美術研究科先端芸術表現修了 

歴史や社会の状況を反映するとともに、国家の文化やアイデンティティ形成のツールにもなる建築をテーマに美術と建築を横断する活動を続ける。近年は日本占領下の韓国や台湾で作られた日本家屋やアメリカ合衆国で焼夷弾実験のために作られた日本村の設計などの調査を通し、異なる歴史的背景と場所において日本家屋が孕んだ多様な意味を描き出すプロジェクトを手がける。 

▼展示会情報

【Date】2025/8/30 Sat. – 9/20 Sat.
【Open】12:00 – 19:00
【Close】Monday
【Location】TERRADA ART COMPLEX II 3F, 1-32-8 Higashi-Shinagawa, Shinagawa-ku, Tokyo 140-0002

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